先週、出張で中央道を走っていると、不意打のように甲斐駒ケ岳が目に飛び込んで着ました。登りたいと思ったら最後、もう呼ばれているとしか思えません。台風被害も復旧していただいたようなのでいざ。


 中央道を須玉ICで降りて駒ケ岳神社(尾白川)を目指す。路肩に成獣の雄鹿がいて目がキラリと輝いていて超びっくり心臓に悪い。

 駐車場に車を停めて4:15に登山スタート。先週、車窓から見た感じでは頂上にはほとんど雪が無い様子でした。今回は冬場に向けてのトレーニングと割り切って、ハイカットの登山靴で歩き出す。足も荷も思い。暗闇で光る眼がコワイ。鹿の密度が高いようです。

 ハイカットの登山靴なんて年に1〜2回しか履かない。慣れない靴を履くもんだから靴擦れの兆候あり。テーピングしようかと思って休憩地点を探しながら歩いていると、御来光が始まりました。急いで展望が開けるところまで行き御来光を拝みました。朝日の染まる八ヶ岳を眺めながら贅沢に朝食。暖かいお茶がうまい季節です。

 七丈小屋は標高2300付近で、この辺りから積雪ライン。風が強まってきたので厳冬期のジャケットに衣替えしてアイゼンも装着。アイゼンはヤスリで研いで油性マジックでコーティングしてあり愛着がある。今日はさぞかしサクサクの切れ味だろうと楽しみでしたが、雪の上では切れ味はイマイチよく分からない。蹴り込むくらい凍ってないとおそらく実感はないかも知れない。いきなりそんな場面はないか。

 先行者が降りてきたけれどアイゼン履いていない。最強か?急いでいるようでしたので話しかけられず。

しばらく進むとトレースが消えていました。なるほどアイゼン忘れて引き返したんですね。

 ここからは先頭でトレースを伸ばしていく。20cm未満の積雪ですが重い足取り。雷鳥に励まされ頑張る。頂上が近づくにつれ、景色も変わリ、遥か遠くの山も見える。真っ白な北アルプスを見たときに、厳冬期の核心部にいるときの、あのやばい緊張感が思い出されて、脳内物質が噴き出してくるような感覚に陥る。そんなに危険な場所はないけれど、2900mまで来ると流石に緊張感がある。

 甲斐駒ヶ岳の頂上まであと少し。あと少しが長い。黒戸尾根は長い!北アルプスでいう早月尾根(剱岳)のように長い。2000m以上も登り続けさせてくれる。

 歩き始めて6時間、ようやくピークに立ちました。今日も感謝感謝で100名山ゲットです。南アルプスの展望が最高。雪化粧した北岳が特に存在感がありました。木曽御嶽、白山、北アルプス、八ヶ岳、奥秩父・・・ここは日本のド真ん中だ!と一人合点して興奮気味に写真を撮りまくりました。


 下山でも雷鳥に励まされる。頑張るよ。調子に乗って降っているとポールを下敷きに転んでしまい、ポッキリ折れてしまいました。お気に入りのSINANOのポール・・・修理できるかな。

 この日ピークを狙っている人は私の他に男性2名。小屋で出会った女性が1名いたけれど、装備からしてピークには届いていないように思う。その他10名ほどスライドしました。

 小屋のベンチでオニギリ昼食休憩。 ここから下は雪がほとんどないので一気に降りる。ハシゴや階段が凍っていて本日で一番怖い場所でした。駒ケ岳神社に着く頃には足がガクガク。今日は頑張りました。


下山後は「むかわの湯」へGo!!

自噴している温泉らしく、泉質もいい(らしい)。内湯からは金峰山が見えて幸せなひとときでした。

帰りは小仏トンネルでの渋滞が確実なので、中央道のSAで1時間くらい仮眠しました。最近は渋滞が解消されるまで寝袋に入って寝ている。渋滞が解消する頃に起きて運転再開するというスタイルがよい。

ブルーからオレンジへのグラデーション

富士山

予期せぬタイミングで御来光

おはようございます

朝焼けと鳳凰山

信仰登山の痕跡が多い

苔むす森が雪化粧

そびえ立つ甲斐駒ヶ岳

復旧していただきました

七丈小屋 この先積雪あり

小屋から上は静かな世界

山に登りに来た人間は、その山にとっては部外者である

登らせてもらうという謙虚な姿勢で

どこに雷鳥いるかわかるでしょうか

雷鳥と奥秩父の山並み

最近は鈴の音すらも余計な音と感じる

北岳の存在感

駒ケ岳神社本社

相模湖が黄金の輝き

さぁピークへ

甲斐駒ヶ岳 P2967m

鳳凰山と富士山

仙丈ヶ岳

左から、木曽駒ケ岳、御嶽、白山

乗鞍岳

北アルプス揃い組

蓼品山〜八ヶ岳

奥秩父の山はこのアングルから同定が難しい(よくわからない)

記念写真

セルフタイマー10秒では登れない

自然が作り出す芸術

1段下がったところに摩利支天。木曽御岳や乗鞍にも摩利支天がある。

岩に移る影

黒戸尾根は長い

鎖場もある

人間も自然の一部、一種の動物

ライチョウの気配を感じる

食事の邪魔してごめんね

出向辞令の期限もあと4か月 これでもかという具合に山に登らせてもらっている。

あといくつ登れるか。気を引き締めて安全に。感謝感謝。