全体図

清浄ヶ原 滑降部分

 清浄ヶ原を滑ってみたいと思ったことがある人は私だけじゃないと思う。美しいなだらかな斜面を気持ち良く滑るのが、ここ数年の野望となっていた。


 白山の北面ルート(登山道)は意外に多く、加賀禅定道、楽々新道、岩間道、中宮道、北方稜線とあるが、どれもアプローチが長くアップダウンが多い。これを山スキーでやろうとする人はあまりいない。

 その中でも楽々新道は比較的アップラウンが少なく、効率がいいと思っていた。清浄ヶ原を滑るにはここだと思った。



 ホワイトロードを進み、発電所の導水管沿いに上がれば、新岩間温泉への近道となる。

 登山口からは忠実に尾根を進む。月明かりが強く、影ができるほどだった。そして北方稜線から朝日が昇った。

 前日の降雪で雪化粧した山は、真っ白で美しい。目的地への道のりははるか遠くだが、敢えてそれを楽しんでいる。変態の領域である。

 

 小桜平避難小屋は平坦地の真ん中にポツンと立っている。お気に入りの避難小屋だ。

 見返り峠からは登山道を外れ、トラバースしてピークを巻いた。清浄ヶ原の上部に出た。ここを滑るのだと思うと、ドキドキワクワクした。


 七倉山。これは危なくて巻けない。御手水鉢まで滑降して登り返し。当初の計画では大汝峰までと思っていたけれど、快晴と無風という好条件に、御前峰まで行かない理由はなかった。大汝はトラバースして御前峰へ。


 そういえば、2016年は1回目でした。今年も宜しくお願い致します。

 滑降準備をして、来た道を戻り、清浄ヶ原へ向かう。


 お楽しみの滑降開始!と思いきや、雪が腐っている!!快晴が裏目に出たようです。それでも雄叫びをあげて滑っていきます。ドキドキです。

 快適ではなかったけれど、夢がかなった瞬間を楽しみました。清浄ヶ原に自分のシュプールを刻むことができて大満足です。最高です。

 あわよくば、右岸から百四丈の滝が見えないか?なんて思ったけれど、見えなかった。右岸からは見えない。


 試練はここから始まります。楽々新道へ戻るためにシール歩行開始しますが、団子発生。足が重たいだけなら我慢するが、足取りが不安定で、前に進まないから我慢できない。とってもとっても、雪がまとわりつく。とても腹が立つ。イライラして集中力が切れると悪循環になるので、気を取り直してお茶を飲んだ。


 お茶。ここで一つ発見したことがあります。お茶は魔法の飲み物です。熱いお茶とカロリーメイトのメープルを一緒に食べると、番茶が紅茶風味になりました。

 まだ終わりません。熱いお茶とチョコレートと組み合わせはココア風味に。楽しいティータイム。

一人で盛り上がっていて、急に寂しくなったので、急いで帰ります。


 楽々新道に登り上げるとガスだった。視界不良でせっかくの展望の尾根が台無し。トレースが道しるべとなっているので、スキー滑降は迷うことはない。

 最後はヘロヘロとなって、自転車を漕いで車にたどり着いた。

稜線から朝日が溢れ出した

春を待つダケカンバ

光の森

導かれている

木漏れ日からダイヤモンドダスト

うさぎのパラダイス

笈と大笠

立山の弥陀原かと錯覚しそうな景色

踏み跡は道しるべ

小桜平避難小屋が見えた

無垢材の温もりなのか、避難小屋の周りは雪が溶けている

避難小屋から先は森林限界

見返り峠からトラバースして、清浄ヶ原へ

右から、四塚山(P2519m)、七倉山(P2557m)、大汝峰(P2684m)

御手水鉢から七倉山を振り返る

御宝庫とスノーボーダー

千蛇ヶ池から大汝峰

室堂

別山(P2399)

さっきのスノーボーダーが大汝峰を登っている

御前峰で記念写真

大汝峰から滑降してきたスノーボーダーに再開 湯ノ谷へエントリーしていった

七倉山から清浄ヶ原へ

うふふ

清浄ヶ原

山スキー最高

百四丈の直上 右岸から滝は見えない

百四丈の滝直上から四塚山

清浄ヶ原から楽々新道へ登り返し

ダケカンバ怪獣に見送ってもらえた