100名山の中で紅葉が有名な雨飾山に登ってみたい。

 誘ってみると、みさごさん、ゲンさんが一緒に登ろうと言ってくれました。嬉しかったです。

 雨飾山の紅葉は上々で金山(Kanayama)、天狗原山へ周回したコースは紅葉がとても綺麗でした。台風並みの低気圧の通過後で最盛期は過ぎてしまったのかもしれないけれど、紅葉の綺麗な景色に出会えて楽しかったです。1500〜1700m付近が見頃かと思われます。

後日談


<初めてビバーク体験>

 駐車場はこの時期満車になるので、前夜から入った方がいいよという情報を得ていた。

 みさごさんと相乗りして、雨飾キャンプ場到着、宴会スタート。カキピーや惣菜などをつまみに、秋味の缶ビールを3本あっという間に空いた。時計は深夜1時を指している。さぁ寝るか。


 TJARの選手がよく使っているというビバークセットで寝てみたらどうか、みさごさんより提案。是非やってみたいとお願いした。(特にビバークするような大会に参加する予定はありません)


 SOLのストックシェルターを設営開始。まずは場所選びだ。芝生はもちろん、どこでも地面が結露で濡れている。緊急的なビバーク演習ではないので、今回は乾いているアスファルトでお願いした。(本来駐車場で設営はNGですが、車のすぐ脇で4時間だけ寝させてください。)みさごさんの手ほどきでストック2本、視点となるオモリ2個(今回ペットボトル)を利用して数分で設営完了。第一印象はペラペラ。

朝は寒いので上着着用。かなりスリムになったみさごさんと、ゲンさん

荒菅沢からの展望。雨飾山が朝日に照らされています。

荒菅沢。「あら、すげ〜沢」とゲンさんのオヤジギャクには誰も反応しない。

朝日が断崖を照らす

笹平。「ここはササッといきましょう」とゲンさんのオヤジギャクは止まらない。

雨飾山にて集合写真 Perfect Sky★★★

ゲンさん仕事のためここでお別れ。 ありがとうございました。

白馬岳の展望

シゲクラ尾根は紅葉が紅葉最盛期です。 尾根正面のピークが金山、右のピークが天狗原山

1500m付近 少しずつ緑が増えてきます

秋の季節に歩くには非常に気持ちがいい登山道でした。

アングルを変えて雨飾山

カエデ

空を飛びたい ホシガラスかな?

焼山への登山道は非常に気持ちが良さそう。火打へも行ける。この一帯は火山の雰囲気が強い。

金山(Kanayama)から天狗原へ伸びる稜線も気持ち良かった。最高ですよ。

2150m付近の平坦地は楽園

白銀の世界も見てみたい

巨大アザミ

ブナタテ尾根は尾根だけど谷状地形になったりする。人気は少ないが普通の登山道です。

秋の雨飾山

黄色く色づいいたブナ林を満喫

金山登山口(林道)合流

キャンプ場まで6km走り周回でした

 さて、外気温は8度くらいか。寒いです。

防寒対策でダウンジャケットを着て帽子もかぶった。エスケープビビィに滑り込んだ。酔っ払っていて非常に眠いので、すぐに眠りに落ちた。浅い眠りだ。

 しかしちょど1時間後、不快なライトで目を覚ました。車のライトで照らされ続けている。構わず目を閉じるが、エンジンがうるさくてとてもじゃないが寝られない。寒い寒い寒い。尿意もピークに達し、もう限界。一旦シェルターから脱出してトイレに駆け込む。寝ぼけ半分、女子トイレに駆け込んでいた。便器がないと慌てたが、冷静になろう、男トイレに行きスッキリ。

 情けないが、自分にはこの寒さはもう限界なので、持参したシュラフカバーを追加した。

 ビビィを頭までかぶり、シュラフカバー(Gore-Tex)でさらに保温した。熱を逃がさない作戦だ。

 まだ寒いのはなぜか。マットを敷いていても、地面に接している部分から体温が奪われる。マットの位置を試行錯誤。頭はシューズを枕にした。足はクロスして片方の足はアルミシートの上。できる対策は全てやったがそれでも寒い。ビバークに快適さを求めてもしかたないか。

 車の中でリッチに寝ている仙波さんから、お助けアイテム、プチプチシートを借りた。冷たい箇所、特に足モモに、挟んだ。プチプチの保温効果は中々よかった。あとは耐えるしかないか。

「一体どこに向かっているのだか」

「何の意味があるんだか」

「山の中だったら安心感ゼロだな」

「雨だったら、雪だったら、、、」

いろいろ考えて時間が経つのを待った。 風はほぼ無風だが、そよ風がシェルターを揺らしただけで目を覚ましてしまう。これで体力が回復するとは到底思えない。山でビバークを余儀なくされた状況を想像すると、楽しくはなかった。弱いな自分。結局2時間くらい寝れただろうか。


 眠気はとりあえず覚めスッキリしたが、体力はむしろ消耗した感覚。

 起きたらシェルターの片付け。結露で内側も濡れている。

ジェットボイルでお湯を沸かして、カップ麺で体を温めた。

本場讃岐うどんもびっくり、ビバーク明けのカップうどんは最高に美味かった。笑うしかなかった。


 行動し続けるための手段だとすれば、人間寝ないとおかしくなるので、このスタイルのビバークはかなり意味はあると思います。ただし緊急的な状態ではないでしょうか。そもそもビバークで体力回復を目的にすること自体ピンボケな気がした。楽しみ方はいろいろだと思うが、自分はビバークはしたくないと思いました。面白い体験ができました。


 もう一つ勉強になったことは、ペグを打ち支点を作れないアスファルトなどの上で、ツェルトを貼るのは難しいということ(無理ではない)。ストックシェルターは場所を選ばずすぐできるので、これはいいと思いました。


 そして行動開始。登山中は疲労感はない。それは前日までのエネルギーの貯蓄があるからだろう。登山を終えて帰路に着きました。睡眠不足による猛烈な睡魔には勝てません、、、助手席で深い眠りに落ちました。

「眠いなら10分くらい寝ればスッキリするよ。寝ていいよ」と言ってくれたみさごさんの言葉を聞いてから、何分寝てしまっただろうか、気づけば富山でした。こんな優しい人はいません。

 道具を貸してもらい、運転までしてもらい、至れり尽くせり。

本当にありがとうございましt。