今日は、みさごさんの山スキーデビュー戦でした。

 デビューに荒島岳に行きたいというお誘いがありました。「いきなりキツイのでは?取立山はどうです?」と提案していたところ、「ぬるい山行は御免だ」ということで、それなら行くしかないと荒島岳に挑戦することとなりました。

 AM3:00気圧配置は縦縞、風が強そう、多分視界もない。雪が降れば雪崩も怖い。こんな状況です。

 油断大敵、ダメなら即撤退、安全第一、謙虚に行きます。

 旧スキー場出発です。発シール歩行開始です。

みさごさん、仕事開けですが気合い十分です。スキー道具からウェアやザックに至まで気合い入りまくっています。カッコいいです。

 しばらくはトレースがあるので、利用させてもらいスキー場はサッサと登ります。最初は私が先に行きました。

 青空も見えました。今日は意外とスキー日和なの?と淡い期待はすぐに打ち砕かれることとなります。

 

 スキー場のリフト終点からは、登山道に突入です。

 みさごさん、「前行きます」と、アグレッシブです。シールはどの勾配まで耐えられるか、どうすれば省エネで歩けるか、分析しながら歩いていました。

 第一関門、急登です。スノーシュー等と違い、直登できない勾配のときは、ジグをきって登らなければなりません。

 ターンするときに、スキーを切り返して、トップを出すのが難しいです。自身、教えられるほどの立場にありませんが、初めてのシール歩行にしては上出来ではないでしょうか。ガンバです!!

 事前打合せで、シャクナゲ平のピークは巻くことになっていました。山スキーでは常識ですが、登り返しが極力ないように、ルートを見つけます。

 トレースとはここでお別れ。トラバースします。

 トラバースと言っても、傾斜は緩く楽勝でした。無事コルにラインを作れました。

 ここからは、急登りの連続です。

樹林帯を進むみさごさん

 モチガ壁では流石に最期の鎖場をスキーでは上がれず、坪足でした。この辺りからいよいよ稜線で、風もモロ食らいます。みさごさん、エネルギー消耗気味でしょうか、足取りが重くなってきたようでした。あと一踏ん張りファイトです。

 この先、視界も悪く、はぐれてしまわないように歩きました。

 さぁホワイトアウト、何も見えません。稜線に近づき過ぎはキケン!先行者トレースは完全に消え、雪は固く締まっています。クトーを使うほどではないにしろ、慎重にルートを見定めながら、ピークを目指しました。マイナス5度、強風、地獄です。

「悪くない」そういってみさごさんは進んで行きました。ようやく山頂の柱が見えました。

 やりました。ちょと時間がかかりすぎましたが、なんとかピーク踏めました。

 達成感。


 キュゥべえも一緒です。

キュゥべえ:「諦めたらそれまでだ」

−5度でも平気な顔しています。


 私の写真も撮ってもらいました。

 寒くて寒くて。 エネルギー補給のあんぱんをかじりながら 、急いでシールを剥がして滑降準備します。  

 登り返しはないので、シールをたたんでザックに放り込みました。早くここから脱出したい。

 記念写真、荒島岳の文字が見えないのが残念です。

 

 滑り出しも視界ゼロ、慎重に降ります。

 みさごさんは、無事降りられるでしょうか? 最初は危なっかしくて見てられませんでしたが、ブーツがスキーモードになってなかったようでした。

 稜線ルートから若干外れてしまい、軌道修正しました。

 寒さと、視界ゼロが相まって、判断力が鈍ります。こんなとこ登って来た?というような錯覚です。

 GPSを頼りに、なんとか稜線から脱出できました。やっと滑りを楽しめそうです。

 さて、本日最大勾配であるモチガ壁、狭くて急なので、横滑りでおりました。みさごさんは?

 転がってきました!!ケガが無くて安堵しました。

 気を取り直して、ツリーラン。快適でした。激パウ最高です。みさごさん、苦戦している模様で、ガンバです。

 樹林帯は坪足トレースが真ん中にあり、ちょっと滑りにくかったですが、滑りは楽しめました。

 スキー場リフト降り場が遠くに見えたところで、もう大丈夫だろうと思い、一足先に一気に滑り降りました。リフト降り場でしばらく待っていましたが、みさごさん現れず、大声で呼んでも反応なし。

 ヤバイ。

 スキーを脱いで坪足で、走って登り返しました。いろいろな意味で心拍がドキドキ高鳴りました。

 しばらく登ったところで、みさごさん発見、転倒していた模様、無事で良かったです。冷や汗が出ました。

 スキー場はビュンビュン飛ばしてゴール!初めてで、ここまで出来るとは流石です。おつかれさまでした。無事で何よりです。

 山スキーを始めた当初、自分も木や薮の間を縫って滑るのが全く出来ず、苦労したものです。実際ゲレンデの延長のような大胆な滑りが出来る場所というのは極一部です。

 ラッセルマシンとしての機動力や、滑りのスピードを加味すれば山スキーは最強だと思います。

 これに懲りずにまた挑戦して欲しいです。


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