2:20御殿場口(駐車場)(1440)ー4:40五合目(2565)ー6:10七合目(3030)ー7:20八合目(3400)ー8:10御殿場ルートのトップ(3700)ー8:35剣ヶ峰(P3772)〜お鉢巡り〜

9:30御殿場口下山開始ー10:00八合目ー10:20七合5勺(3100)ー11:25御殿場口(駐車場)


距離19.4km  累積標高2300m

 富士山は今回で2度目。一度目は、学生時代の部活OBで、Y先輩達と富士宮ルートから登りました。楽しい思い出です。

 今回はその隣の御殿場ルートから登ることにします。理由は、冬型の天気の影響が小さいだろう南側のルートであること、アプローチの林道が夜間通行可能であること。

 

夜のうちに御殿場口の駐車場に着いて車中泊。厳冬期の装備に着替えて毛布にくるまって寝ます。外の気温は何度なんでしょうか、車内まで寒くなってきて、目が覚めてしまいました。

ジェットボイルでお湯を沸かします。カップ麺を食べて温まったら外に出よう。さぁ食べようと思ったら、箸がありませーん!軽量化したわけでも無いけれど、TJARの選手のように歯ブラシの柄でカップ麺をすすりました。感想は箸で食べた方がうまい。

 ペースを上げてエネルギーを燃やして体温を上げる。ガタガタ震えながら五合目に付いたときには救われたと思いました。風が遮られるところで完全装備になります。アイゼン、ピッケル、グローブはBDガイド着用で、目出し帽をかぶり、これで少し安心しました。しかし氷の粒が飛んでくるので油断は出来ません。

 虫けらを吹き飛ばすように常に吹いてくる風。恐るべし富士山の風。

 先日ノンフィクション大賞を受賞した角幡さんの極夜行とはこんな感じなのだろうか。暗闇の猛烈な風の中で行動する・・・でも月明かりが綺麗でした・・・でもこれが4か月続くと思うと恐ろしい。

 自分は自慢じゃないけど1日でもギブアップです。早く太陽が見たい!

 外に出ると月明かりに富士山が白く照らされていて美しいです。しかし山頂部は傘雲に覆われており風が吹き荒れているようです。山頂につくまでにあの雲はなくなるだろうという希望的観測で歩き出す。しばらく標高を上げるにつれ、予想通り風が強くなりました。常に吹き続ける風が体温を奪っていきます。寒すぎです。防寒テムレスでは限界で太刀打ちできません。砂地の登山道は凍って固くなっています。そろそろ完全装備にお色直ししたいけれど、風が強すぎてそれが叶わない。富士山は風をしのぐだけの岩や木が無い。下手にザックを下ろせば飛ばされてしまいそうです。

そしてこのタイミングで素晴らしい御来光まで見せて頂きました。希望の光です

スキーで底まで滑り込むとしたらこのルートかな?なんてあろうもしないことを想像しながら一周しました。天気も最高、来てよかったと思いました。

途中から雪が切れるとザックの重荷が足腰に響いて走れず。やっぱり「大砂歩き」と命名します。

6時間かかった登りはたったの2時間で下れました。

今日もありがとうございました。


下山後は御胎内温泉で汗を流しました。露天風呂からは富士山がドーン。最高のロケーションです。

7合目あたりで風がピタリとなくなりました。富士山の洗礼が終わり、登山許可が降りました。ありがとうございます。山頂に登らせて頂きます。

雲一つない富士山頂部のモルゲンロート。神々しいと言いますが、本当に神ががっていると思えた瞬間でした。


6合目~7合目までにテント三張りで10名ほど。学生の部活ですか?上下関係が強いらしく、かなりの口調でテントの撤収をさせられていました。雇用関係であればパワハラと言われても仕方ないレベルだと思いました。山頂泊で降りてきた2名の男性は、風が強くて寝られなかったと教えてくれました。

山頂に近くなると空気が薄いのか息があがります。登山口から約6時間かかってようやくピークに立ちました。よっ、日本一!!

景色を楽しみながらグルリとお鉢巡り。

下山はあっという間。

大砂走りを、その名の通り、走ります。いや、雪がチョット積もっているので、「チョイ雪走り」と命名しますね。