完全燃焼、今日も楽しかったです。

ありがとうございました!!

 南アルプス八ヶ岳の最高峰である赤岳を山スキーでやってみる。今回は大魔人さんと、名人さんの3人パーティーです。

 ルートは登りは県界尾根、帰りは大門沢というルートを予定していたが、ピークから大門沢へはエントリーできず、2600m地点まで尾根を滑りそこから大門沢へのエントリーとなった。

 前夜、大魔人さんの車で宴会をしました。車中泊ツールをいろいろ教えてもらえました。明日は5:00スタートということで、4:00に起床しました。パンをかじってエネルギー補給しました。天気は快晴。北アとは雰囲気が全然違います。

 5:00スタート。名人から寝坊したとの連絡があり、大魔人さんと二人でスタートしました。

 雪が全然ないので、本当にスキーなんて出来るのか不安でした。しばらくは坪足で登りました。 

本日のターゲット、赤岳も見えてきました。やはり雪は少なそうです。

 途中、シカの死骸もあり、驚きました。

 登りは県界尾根を使う予定なので、分岐点で県会尾根へ登り上げます。

 尾根に登り上げると、少し雪が残っていて、シール歩行できました。振り返れば、日本一の山、富士山ドッカーーンです。素晴らしいです。美しいです。存在感が違います。

 これが見れただけでも来た甲斐があったというものです。この山容には癒されました。

 県界尾根はマイナーなルートなのでしょうか、薮が濃いこと極まりないです。これでは前に進めません。

でも進むしかありません。大変でした。

 もう勘弁して下さいというくらい、泣きも入りました。帰りは絶対このルートは通りたくありません。

 激薮地帯を抜ければ、また南アルプスや山梨県の景色が広がります。

 いよいよ暑くなってきます。もう薄着で大丈夫です。雪崩の心配もありません。滑落だけは注意が必要です。

 2500m付近から、雪が氷化し始めました。シールでは登るのが困難な場面は坪足です。大魔人さんはシール歩行で行けるところまで行くと言って前に行きましたが、自分はアイゼンに切り替えて坪足で追いかけました。当然スピードは全然違うので、だんだん遠ざかってきました。核心部はアイゼンとピッケルを駆使しながら登らないと滑落します。

 大魔人さんもアイゼンに切り替えて最後の急な登りに入ります。自分はこんな急な斜面は経験したことがありません。アイゼンを蹴り込み、歯を突き立てます。少しかかればOK?ピッケルも打ち込みます。なんとかビビりながら進みました。

大魔人さんはスタスタと進んで行きます。

 もうヘロヘロで主稜線にでると絶景が広がっていました。八ヶ岳の稜線は圧巻です。

 稜線は風が強く、よたよたした足取りでは危ないくらいでした。多くの登山客がいましたが、スキーヤーは皆無でした。皆から、脚光を浴びました。

 ピークには狛犬君がいました。

 大魔人さんを20分近く待たせてしまいました。名人も追い付いて来て、3人がようやく揃いました。

 それではピークから大門沢へエントリー!こんな記録は多分ないでしょう・・・大魔人さんがエントリーを試みますが、表面の雪が割れて谷に落ちていきます。ダメです。これでは危険過ぎて谷には入れません。ピークからのエントリーは諦めざるを得ませんでした。

 では稜線をしばらく滑ります。

 クラスト斜面には嫌でも力が入ってしまいます。こわばってターンが上手くできませんでした。

 それでも脚光を浴びているので、名人さんは果敢に華麗なターンを決めてくれました。カッコいいです。

 2600付近から、大門沢へエントリーできます。沢の底まで降りるのではなく、トラバース気味に樹林帯を進みます。

 名人の華麗な滑りです。雪も少し揺るんできて、ようやく安心して滑ることができました。

 しばらく樹林帯をすすみ、最後は谷まで降ります。なんとか雪を拾って行けるところまでスキーで行きます。途中左岸から右岸に切り替えたりしながら、進みます。谷に水はなく徒渉の必要もナシでした。

 県界尾根の分岐地点の少し上の方の堰堤までスキーで行けました。あとは坪足で戻るだけです。

 

 最初から、県界尾根を登るのではなく、大門沢沿いに登るのが正解でした。左岸側ならシール歩行に使えます。