スタートは市ノ瀬ゲートから、林道をMTBスタートしました。準備をしていると、山スキーヤーがやってきました。やはり狙いは同じようです。一足先にMTBでスタート。ところが、第2ヘアピンで除雪終了。予想外、ここからからシール歩行開始とします。積雪は予想以上に多いです。先が心配です。

 林道には坪足とワカンのトレースがありました。おそらく先行者です。別当出合手前で、先行者をキャッチしました。坪足とは比べ物にならないスピードで歩けるので、羨ましがられました。お先です。

 しかしまだ先に一人いる様です。相当頑張っているようです。

 MTBが使えず、予定時間が大幅に狂ったので、別当出合はノーストップ、鳥居で安全を祈願し、速攻で吊り橋を渡ります。

 鉄骨に雪が載っており、今までの中で最もスリリングな吊り橋でした。

 渡り終えて、別当出合の方を振り返ると、大長山がモルゲンロートで赤く染まっていました。なんて美しいのでしょう。

 

 ここからは、登山道をラッセルします。ワカンのトレースはかなり沈んでおり、そうとう体力を消耗しているに違いありません。かといってこちらも油断できません。なんとか石畳もシールで登り上げました。中飯場手前で、ようやく先頭に追い付きました。

 先頭の男性は、私のHPを知っているようでした。

「えっと、みさごさんですか?」

「違います。Nozaです。よろしくです。」

頑張って下さい。私はピークを踏みますので、先に行きます。後半の余力も考慮し、セーブ気味で登ります。甚ノ助までは、木の枝が引っかかり、苦しいラッセルが続きました。


 甚ノ助避難小屋に到着すると、素晴らしい景色が待っていました。スカイブルーと別山です。乙です。

 ここまで、結構エネルギーを消費しているようで、足の筋肉が痙攣する兆候が見え始めます。

 水分と、アミノ酸高含有のゼリーを接種し、少し休憩し、作戦を立てます。雪は安定しており、エコーラインに迂回せずとも、黒ボコ岩へトラバース気味に登れそうなので、気温が上がる前にサッサとピークを踏むことにします。


黒ボコ岩の方を詰めるのは自身初めてです。トラバースは問題なくクリアし、黒ボコ岩を目指して高度を上げます。エネルギー消耗ぎみで、スピードは出せません。一歩一歩着実に、登りました。

 

 とうとう弥陀が原に登り上げました。

 そこはいつも神秘的な世界が待っています。

 真っ白です。ここが白山です。


 まっすぐに室堂を目指して、五葉坂を登ります。

 もう疲れも忘れてしまうほど美しい世界です。

 登った人だけが味わえる最高の空間です。

 しかし、ここには住人が大勢います。

 そう、ここはホワイトモンスター達の巣なのです。

モンスターと言っても彼らはとても静かな性格です。

 お邪魔します。と、言って通れば許してくれます。

 今季初滑りは白山です。昨年よりちょっと早めに初滑りができました。天気図は高気圧のど真ん中

で、無風で最高の景色が楽しめるだろうと期待していました。

 ようやく室堂に到着しました。

 歓喜の万歳です。

 鳥居もここまで埋まっています。既に1m以上の積雪があります。

 

 さぁここから一直線にピークまで登ります。いつもなら風が強くて鼻水も凍りそうですが、今日はそよ風も吹きません。雪も締まっており、ラッセル不要、クトー不要で、もう楽勝です。

 ピーク付近は、モコモコしているようで、実はギザギザしているエビのしっぽワールドでした。

 やっとのことでピークを踏むことができました。

まず、安全祈願をしました。

そして山頂の景色を独り占めです。北アルプスも奇麗に見えました。銀世界、奇麗です。

 格好つけてセルフタイマーで写真撮影。

さぁ、お待ちかね、滑降です。

 山頂から滑ります。すべすべですよ今日は!!

東の尾根から弥陀が原に一気に滑り込むことにしました。 シールを剥がして、それでは初滑り行きま〜す。最初はトラバース気味に大回り、続いて小回り、自由に滑れました。ん〜〜〜〜最高!しびれます。


 一瞬で弥陀が原です。ここからは注意が必要です。気温も上がって来て、雪崩が心配、トラバースは速攻で終わらせなければなりません。トレースを利用して速攻で南竜の分岐まで滑り込みます。

 危険地帯はクリア、続いて甚ノ助までツリーランを楽しみます。雪質はいまいちですが、十分楽しめました。


雲海も発生しています。別山が浮かんでいました。

幻想的な世界でした。


 甚ノ助では山スキーヤーが泊まりの支度をしていました。小屋に入っていいて会えませんでした。


 この先は、登山道を下るしかありません。実はこのボブスレーが苦手です。細い道を猛スピードで滑ると、木に引っかかります。

ひっくり返ることもあります。

なので、怖いところはハの字でゆっくり滑ります。

恥ずかしいです。


辛抱の滑りで、意地でも別当出合まで滑って行きます。下手なシュプールに苦笑いです。



 吊り橋は、雪も溶けて、歩き易くなっていたので、楽勝に渡れました。

 別当出合では複数の登山客がいました。

Why???

なんと、除雪が完了しているではありませんか。

じぇじぇじぇ〜〜〜〜です。

トレースをつけて、帰りはスケーティング♪なんて考えていたのに、歩くんですか、林道を。

つらいです。ひたすら歩きます。

最期の歩きが核心部だったようです。まったく疲れました。

今回の反省点はスタート時間が遅かったこと、読みが甘かったことです。

でも今日も白山に登れてよかったです。

ありがとう。白山。